生き物と技術のお話

主に海についてや勉強してること、日々の独り言までいろいろなことを書きます。

小笠原遠征を振り返る 最終日

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こんにちは、ゆっきーです。

 

ブログ更新までにとんでもない時間が空いてしまいました。

いやなんというか2ヶ月色々ありすぎて本当に記事更新までに手が全く回らなかった。ザ•激動の2ヶ月間でしたね。毎日が忙しくて仕方なかった気がします。

思い返してみると、この2ヶ月やってたことといえば卒業研究のサンプル解剖や基本情報技術者試験の勉強やスマブラやDNA抽出やスマブラやゼミ発表用のスライド作成や内定者懇親会やスマブラや部屋の掃除やスマブラだったりと本当に多忙な日々だったことが思い出せます。いやー忙しかった忙しかった。

え?スマブラが大半占めてる?なんのことだかさっぱり………。

 

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ちなみにセフィロス追加のアプデ後にオンライン潜ったら世界戦闘力857万まで行って止まりました。860万帯はあまりにもレベル高すぎて勝てないしマッチングはドンキーコングセフィロスガノンドロフとしか当たらないし挙句の果てにはスマブラをやり込みすぎたせいか大学の同期から対戦拒否される始末。俺がなにをしたっていうんだ。

 

というわけでスマ…いや、卒業研究とか色々あって全くブログに触ることのない日々が続いてしまっていたので、2020年も終わる今日、小笠原遠征に関しての記事をしっかり更新し、年明けを迎えたいと思います。

 

あ、ちなみにスマブラばっかりやってるように見えるけど卒業研究もガチで忙しかったです。自分、研究テーマが二枚貝に関する研究なんですけど、検体数が多くて処理がひたすら大変でした。研究室の同期達が扱ってるサンプル(魚とか細菌とか)の数が大体平均20〜30個体くらいなのに対して二枚貝のサンプル250個体ってなんやねん、多すぎや。

ほとんど毎日研究室に通ってたような気がします。たまーにやることなくて行かなくていい日があったりガチの腰痛で家で休んでた時もありましたが、とにかく研究室に通い詰めて研究対象の二枚貝をボコボコにしてました。誰でもいいから君は頑張ったと褒め讃えてくれ。ついでにTwitterのプロフィールにAma◯onの欲しい物リストとか貼っておくから誰か買ってくれてもいいんだよ、買っていいんだよ、買ってよ、買え、買えっつってんだろ

 

というわけで本題に入りましょう。

 

小笠原遠征 最終日

 

宮の浜

 

この日は朝から宮の浜で素潜り。前日釣りをしていたとある三浦のアングラー君も引き連れて、再度たくさんの魚を見に行きました。

 

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ツノダシ(Zanclus cornutus)とキイロハギ(Zebrasoma flavescens)、もはや小笠原の海ではお馴染みの魚です。

 

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モンツキハギ成魚(Acanthurus olivaceus)

幼魚は成魚と違い、真っ黄色の体色をしています。夏〜秋くらいまでなら神奈川の海でも幼魚がたくさん確認できる種です。

 

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フエヤッコダイ(Forcipiger flavissimus)

写真がブレブレ……。

こう見えてチョウチョウウオの仲間。たまに幼魚が伊豆とかでも見られるそうです。細長い口は岩とかの隙間にくっついた餌を食べるのに適してるそう。

あと何故か自然界の個体はかなりの確率で白点がついてるそうです。

 

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タテジマキンチャクダイ(Pomacanthus imperator)

個人的ベストショット。父島の海には結構な数こいつが泳いでます。幼魚は成魚と違って🌀みたいな模様をしてるそう。

 

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ベニゴンベ(Neocirrhites armatus )

イボハナヤサイサンゴの中に引きこもって永遠に出てこないヤツ。写真を撮るのも一苦労でした。こいつも比較的父島には多いです。

生きてるベニゴンベの全体像を確認したかったらすみだ水族館で飼われてる個体がお勧めです。どうやって捕まえたんだろう………。

 

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友人が撮ったユウゼン。すごい浅場にいたそうです。見たかった。

 

今回初めて水中写真に挑戦してみたわけですが、まあ難しくてビックリしました。

キューバダイビングみたいにある程度身体を安定させて撮るわけではなく、素潜りで肺活量と身体の位置と魚との距離感を考えて撮らなきゃいけないのでなかなか撮影には苦労しましたね。

あと遊泳力の速い魚。特にベラ。なんだお前らは、網じゃなくてカメラ構えてるだけなのにF1マシンみたいなスピードで逃げやがって。お陰でホクトベラとかシマタレクチベラの写真は全部ブレててなにを写してるのかわからなかったのでお蔵入りにしました。多分あれはハンディカメラとかじゃなくて炊飯器みたいな大きさしたゴツい高性能カメラとかじゃないとまともに撮れない。絶対。

 

とはいえ初挑戦の水中撮影、なかなか楽しめました。撮影ポジションの位置どりとかいろいろ考えながらやるところは素潜り採集と似通った何かを感じます。来年から撮影勢になるぜ!なんて撮影してる時は考えたりしましたけど、まあ普通に来年も採集してるんだろうな、うん。

 

観光

 

その後宿に戻って色々片付けを終えたあと、周辺施設を観たりお土産を買うために街へ繰り出しました。

 

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最初に小笠原海洋センターに行きました。ここは鯨類ウミガメに関する展示が豊富でした。

島に来てウミガメの魅力(味)の虜になってしまったので見学中は常に腹が減って仕方がなかったです。

 

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次に小笠原水産センターに行きました。名前が似てる。

中には小規模ながら水族館がありました。小笠原で見られる魚は一通りいたのかな?

 

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特に印象的だったのがこのアカバ(アカハタ)の歯磨き。歯ブラシを近づけると個体によっては口を開けて歯ブラシを突っ込ませてくれます。そのまま歯ブラシを動かすと満足そうな表情。なんだろう、彼らは何を考えて生きているんだろうか。生命って不思議ですね。

 

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メインストリートのお店にはお土産がたくさん売ってました。出船まで時間がたくさんあるとはいえ、迷いますね。

 

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特に印象的だったのがこの和紙っ魚(わしっこ)というお店。和紙で作られた魚が泳ぐ店です。しかも全部クオリティが高いし何より手作り。素晴らしいですね。

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GoToトラベルのクーポンが使えました。神。

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筆者はユウゼンとフエヤッコダイを買いました。部屋に飾って楽しんでます。たまに飼ってる猫がおもちゃだと思って攻撃を仕掛けに来ますが全力で阻止してます。

 

さて、ひとしきり観光し終えると、寂しいですが出港の時間が近づいてきます。

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手続きを終え、出船直前のおがさわら丸に乗り込んだ後、デッキに出てみました。

港にはお見送りの人たちでいっぱい。本土から何キロも離れてる島だからこそ、こういう光景が見られるのかもしれないですね。

出港のセレモニーが行われたあと、帰路につく客を乗せたおがさわら丸が父島から離れていきます。

またここから、24時間の船旅の始まりです。

 

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おがさわら丸と並走するように、小型船が途中までお見送りに来てくれます。

中には飛び込みで見送ってくれる船も。

 

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最後は小笠原観光の船が見送ってくれたところでフィナーレです。

ここからはまた東京まで1000kmの長旅、行きと同じく船酔いしてまた船内で爆睡してました。

 

翌日

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デッキからの景色。自分たちが昨日まで見ていた小笠原の雄大な自然はもうそこにはなく、燻んだ色の海と無機質な高層ビルが乱立していました。

あぁ〜帰ってきてしまったのか〜って思ったけど、何故かこの都会の景色も嫌いになれないんですよね。

 

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レインボーブリッジの下を通過します。

父島から東京までの船旅のゴールテープみたいなものでしょうか、ここを通過すれば間も無く竹芝桟橋埠頭に入港します。

 

いかがでしたでしょうか。

片道24時間の長い船旅、約1週間近い滞在期間を設けておかないと行けないような、そんな秘境の島。学生最後の年に行けて本当に良かったと思います。

今後社会人になって仕事が忙しくなると、もうなどと行くことのできなくなる場所に変わるかもしれません。いずれ小笠原諸島に空港ができればもう少しアクセスしやすくなるのかもしれませんが、実現するのは何十年も先でしょう。ですが、このアクセスのし辛さこそが、父島が世界遺産とまで言われる秘境の島となっている所以でしょう。そう思うと、なんとなく複雑な気持ちになりますね。

 

小笠原の海に潜って思ったこととしては、おそらく採集には向かない、ということです。

アクセスできる海域は基本的に保護区域が大半を占めてますし、普通区域での採集はガレ場サンゴだったり成魚サイズばかりと、条件的にどうしても難易度が高くなる。

もし今後父島での採集をお考えの方は、本州や沖縄、伊豆七島などの離島でひたすら腕を上げてから向かうことをお勧めします。でないと私のようにほぼ成果なしで終わってしまいますし、往復の料金も決して安くはありません。

しかし、父島は決して採集だけが魅力ではありません。たまには網を置いてカメラ片手に保護区域で潜ったり、それ以外にも山林地帯を探索したり戦争遺跡を観たり美味しいものを食べたりと、非日常に浸れる要素は山ほどあります。

 

一介のアクアリストとして、父島観光は強くお勧めします。殺伐とした毎日からたまには目を逸らして、都会から1000kmも離れた島、海にしかない何かを、是非感じ取りに行って頂ければ幸いです。

 

今年も一年間お疲れ様でした。新型感染症の流行により色々な方が大変な生活をされていたと思います。

自分も就活や卒論が並行してひたすらにしんどくて大変な一年でしたが、今回の小笠原遠征のように楽しむ時は人生の中で一番楽しめた一年でもありました。

 

皆様良いお年をお過ごしください。

小笠原遠征を振り返る 4日目

こんにちは、ゆっきーです。

 

3日目の記事から少し更新が遅れてしまいました。

小笠原遠征の続きを書いていこうと思います。

 

小笠原遠征 4日目

 

苦行とも言えた船釣りを終えたあと、宿に帰ってからは死んだように眠り続け、4日目を迎えました。

 

この日は別行動でした。K君と僕は海に潜り、とある三浦のアングラーくんはもう一度釣船に乗り、昨日のリベンジをするそうです。

 

釣りに出かけた彼を見送った後、残った僕達は宿のすぐ目の前に広がる海岸で潜りました。

 

普通区域海岸

結論から言うと、写真もなければ成果もないです。

 

今回潜ったこの海岸ですが、2日目に潜った場所よりサンゴが少なく、かつそれ以上に追い込む場所もなく、採集そのものが上手くいきませんでした。

 

また魚種も全体的に乏しく、障害物も何もない海で捕まえられたのは、Kくんが捕まえたシマキンチャクフグ(Canthigaster valentini)のみ。

 

なんでしょう?時期が悪かったんですかね?

3月に父島で潜った友人からは「そこの海岸にもユウゼンいるよ!!」と言われウッキウキで潜ったのですが、ユウゼンどころかチョウチョウウオの種類すら数える程度しかいない感じでした。

 

成魚サイズのウミヅキチョウやアケボノチョウはいました。申し訳程度のガレ場サンゴで、成魚と対等に戦えるスキルを持つ方であれば、ここでの採集は難しくないかと思われます。僕達にはハードルが高すぎた。

 

結果、普通区域での採集は諦め、海域公園区域の中では最も素晴らしいと言われる宮の浜へと向かうことにしました。

 

宮の浜

 

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宮の浜に到着しました。

父島の真北に位置し、父島と兄島に挟まれた海峡に接する遠浅の海岸です。なので多少流れがあったりする。

 

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宮の浜には特定外来生物であるグリーンアノールのトラップがたくさん仕掛けてありました。カミツキガメタイワンスジオミシシッピアカミミガメと並ぶ侵略的外来種として有名なこのトカゲ。今なお父島在来の昆虫を餌として捕食おり、駆除が進んでるとは言えその被害は未だ甚大だそうです。

もちろん彼等には罪はありません。しかし、人間の手に持ち込まれたせいで無条件に駆除されてしまうという事実の裏で、彼等の駆除がないと希少な生き物もいなくなってしまうというジレンマ。生き物を扱う身としては、少し考えさせられるものがあります。

 

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中を覗くと1匹トラップにかかっていました。既に死んでいます。

生体を見ることは叶いませんでした。

 

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こちらはツヤオオズアリという外来アリの駆除トラップ。

 

さて、そんな感じで宮の浜の周りを探索したら、いよいよ潜水準備。

ウェットスーツに着替え、カメラを持って潜ってみました。

 

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✨✨✨✨神✨✨✨✨

 

今まで潜った場所と比べて、圧倒的にサンゴの量も魚種の数も違う。5000000000000倍くらい多いです。

チョウチョウウオもかなり種類が多く、これは期待できそうだと思い沖へ泳ぎ続けること数分……………。

 

僕「……………………………あっ!」

 

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ついに、ついに出会うことができました。

 

ユウゼン(Chaetodon daedalma)です。

友禅染という染め物が名前の由来になったように、黒をベースとした体表に入った美しく優雅な模様に、鰭の先端にわずかに縁取られた明るい黄色のコントラストが美しい、そして世界中の海の中でここ小笠原周辺の海域にしか生息しない希少なチョウチョウウオです。

 

蒼く雄大な海の中で、悠々自適に泳ぐ黒い宝石を見たくて、ここまで辛いこと(就活とか就活とか就活)を頑張って乗り越え、1000kmも海を渡り、そしてようやくこの小笠原の海で出会うことができました。

 

一目見てから、追いかけてる間はずっと時間が止まったような感覚でした。おそらく1時間以上、潜っては浮上し潜っては浮上し、何枚も何十枚も、何百枚もユウゼンを写真に収めていたと思います。

 

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出会うユウゼンは大体ペアで泳いでいます。


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なんというか、珊瑚畑の中でのんびりと泳いでるユウゼンを眺めていると、もうその景色だけで満足して採集なんてどうでもよくなってきます。みんな採集なんて野蛮なことはやめよう!平和が一番!!

 

他の魚も載せましょう。

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ミスジチョウチョウウオ(Chaetodon lunulatus )

 

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ニセフウライチョウチョウウオ(Chaetodon lineolatus )

 

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ヤリカタギ(Chaetodon trifascialis)

 

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ツノダシ(Zanclus cornutus)とセグロチョウチョウウオ(Chaetodon ephippium)

 

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キイロハギ(Zebrasoma flavescens)

宮の浜では一番多く見られる魚です。関東の海で見られるモンツキハギの幼魚と色が似ていますが、モンツキハギが成魚になると真っ黒になるのに対しキイロハギは成魚になっても黄色を保ち続けます。

 

ここでは数々の魚と会うことができました。本当は他にも魚がいたのですが、それは次の記事で載せることにします。

 

洋風居酒屋「Chara

 

宿からすぐのところにある居酒屋で夕飯を食べました。

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洋風居酒屋「Chara」です。海の幸や父島名産の食べ物、おつまみまで色々なものが揃ってます。

洋風居酒屋 CHARA

 

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ウミガメの刺身です。父島ではアオウミガメを食べる文化があるようで驚きました。刺身だけでなく煮込みもメニューとして用意してありました。

予想の4億倍くらい美味しくて、友人2人からドン引きされるレベルで食べてました。東京でウミガメ食べられるとことかないかな…?ある?あったら教えてくれ。

 

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カンパチの刺身。とある三浦のアングラー君が船で釣ってきてくれてきたものです。ありがとう😊

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6kg。僕たちから見れば相当デカいですが、彼曰くもっと大きい個体を釣りたかったそう。

Charaに持ち込んでみたら刺身にして出してくれました。ありがとうございます。

 

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刺身5点盛り(食いかけ)。

さて、何がなんの刺身でしょうか?

 

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モロコの天ぷら。

正式な和名はツチホゼリと言います。ハタの仲間だったかな?(うろ覚え)

 

個人的にはこの日は大満足でしたね。やっと小笠原に来たんだって実感しました。

 

さて、そんな旅もそろそろ終わりを迎えようとしています。

小笠原遠征 最終日編でその辺りのことは書いていこうと思います。

 

答え合わせ

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刺身5点盛り。なにがなんの刺身でしょう?の解答になります。

左からカンパチ、ワモンダコ、メカジキ、ナンヨウカイワリ、カッポレでした。

カッポレ美味かったなぁ…。

小笠原遠征を振り返る 3日目

こんにちは、ゆっきーです。

 

小笠原遠征の続きを書いていこうと思います。

 

記事の冒頭からこんなことを言うのもどうかとは思いますが結論から言ってしまうと、この日はとてもしんどかった。

 

「せっかく小笠原まで行ったのにそんなにしんどい思いをしたの?」と母親にも聞かれましたが、まあしんどかった。頭はグラグラするし暑いししまいには気絶するし、なぜ小笠原に来てまでこんな思いをしなければならないんだと運命を呪いました。まあ自分が悪いんだけどね。

 

ちなみにこの日の写真はほとんどないです。そんなもの撮ってる余裕はなかった。

 

小笠原遠征 3日目

 

この日は船釣りをしました。

とある三浦のアングラーくんの一番の目的の小笠原でのジギング。せっかくと言うことで、普段釣りを全くしない僕とKくんも釣りをしてみることに。

 

朝7時。漁港から釣船に乗り、大海原に向けて出船します。

 

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至る所に高く切り立った岩があります。大自然の神秘っぽくて、これを見てるのも楽しいといえば楽しいのだが…………。

 

 

父島の海、特に外洋の特徴はとにかく潮が早い。

特に父島と兄島の間の海は、島同士の間隔が狭いおかげでまるで川の如く凄い勢いであっちからこっちへ水が流れていきます日本三大急流かよ。

それに乗じて船もガンガン揺れます。たってたら普通にバランス取れないし、なんなら座ってても辛い。揺れまくるから酔い止めなんて一切効きません。そして照りつける太陽も相まって、簡単に熱中症+船酔いのダブルパンチを食らいます。地獄かな?

 

そして行う釣りもヘビーでした。荒れる海の上で、250gのジグを150mくらいまで、着底したら落として親の仇の如くシャクり続ける。鉛の塊をそんな深場まで落とすので、水圧もかかって釣竿を持ってるだけでも相当な重さ。感覚的にはロデオマシーンの上で木刀を永遠に振り続けるような感じでした。

釣り好きにとっては夢のような釣りかもしれませんが、ライトユーザーどころかまともに釣りしない僕みたいな人間にとっては就活と同じくらいしんどい行為です。

物は試しということで少しやってみましたが、案の定腕に限界が来て20分でやめました。父島に移住してあれを毎日続ければ多分腕だけザンギエフになれる。間違いありません。

 

さて、そんな書いてるだけでも過酷さが伝わってくる釣りでしたが………。

特にしんどかったことが一つだけありました。

 

何も釣れなかったんです。

 

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厳密にいうと魚自体は釣れたのですが、友人が狙っていたカンパチや、見られたらいいなと思っていた小笠原らしい魚は全く釣れませんでした。

 

一応釣果を貼っていきましょう。


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サメ(未同定)

僕が握っていた餌釣りの竿にヒットしました。イカ短冊を100m下に垂らして待っていたところにガコオンッという重たいアタリがあったと同時に、竿がものすごく重たくなりました。気合でリールを巻きます。

熱中症と船酔いで今にも死にそうな状態で、100m下から凄まじく重たいものを引き上げるのがどれだけ辛いか、体験できる日は後にも先にもないでしょう。時には船上に「休むんじゃねえ!巻け!」とどこからか怒号が響き渡るのを聞きつつ、精神的にも肉体的にも限界を感じながらなんとかリールを巻き続けました。

 

そして上がってきたのが

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サメでした。

「うおおおおお!!すげえ!!サメだ!!!」

めちゃくちゃ興奮しました。しかし………。

 

船にあげられないと判断され、ハサミで仕掛けごと切られてしまいました。

 

「………………」

 

なので種類も分かりませんし、しっかりとした写真もありません。

仕掛けごと切ってしまったので、きっとこのサメは今もフックがついたまま父島の海のどこかを泳いでることでしょう。

全力で引き上げた魚をあげられなかったこと、仕掛けを外してあげられなかったこと、そしてなんて罪深いことをしてしまったんだろうという罪悪感に被さるように熱中症と船酔いの症状が悪化し、

 

その日はもう釣りをすることができなくなり、帰港するまでは船の上で死んだように眠り続けていました。

 

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とある三浦のアングラーくんがスレ掛かりで釣ったバラナガハナダイ(Pseudanthias caudalis)。

後輩に聞いたところ、とても珍しいハナダイだったそうです。欲しがっていたので、持ち帰ってクール便で小笠原から郵送しました。

 

この日の釣果はこれだけです。

船長も「こんな渋い日はそうそうない」と言ってたあたり、運が悪すぎたみたいですね。

 

ただ一言、しんどかった。

小笠原遠征を振り返る 2日目

こんにちは、ゆっきーです。

 

先日行った小笠原遠征の続きを書こうと思います。

 

小笠原遠征 2日目

 

朝6時くらいに目が覚めました。

窓を覗くとまだ全然大海原。父島に着くまではまだまだありそうです。

 

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朝7時くらいに、レストランでの朝食提供開始のアナウンスが流れました。アイカツ見て爆睡したおかげで船酔いもだいぶ治まったので、船内レストランで朝食をとります。

 

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和定食B ご飯に納豆に味噌汁と漬物。500円でした。

正直物足りなかったので、追加で目玉焼き(150円)と島オクラの和物(200円)を頼みました。ちょっと割高ですが、観光の時くらい美味しい朝食にお金を惜しむのももったいないでしょう。

 

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船内レストランの窓からは海が見えます。

 

聟島列島を通過

 

朝9時頃、水平線上に島のようなものが見えてきました。

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これらは聟島(むこじま)列島と呼ばれる、父島からはだいたい北西68kmの地点にある無人島の集まりです。小笠原諸島と呼ばれる島々の中では一番最北端に位置する島で、写真では左から順に聟島(むこじま)、 媒島(なこうどじま)、嫁島(よめじま)という名前を持っています。

 

かつては人が住んでいたようですが、経済状況や戦争が影響してほとんどの人が島を離れ、現在は無人島になっています。そのため島内は人の手が一切加えられなかった自然を有しており、固有種の宝庫でもあるそうです。

噂では媒島にのみオガサワラチビクワガタの亜種であるナコウドジマチビクワガタというクワガタも生息しているそうです。夢がありますね。

 

とある三浦のアングラーくん「ケータ列島(聟島列島)はめっちゃ魚釣れるらしいぜ!」

 

その言葉の通り、聟島列島周辺の海は好漁場としても有名だそうです。釣り人の方は、時間があるときに釣船で連れて行ってもらって釣りをしても面白いんじゃないでしょうか。

 

そして聟島列島を通過し、船は進んでいきます。

 

そして…

 

父島到着

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10時頃、ようやく父島が見えてきました。

距離にして約1000km、24時間の船旅はそろそろ終わり、おがさわら丸は接岸地点である二見港に向けて進んでいきます。

 

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接岸し、停船したので展望デッキに出てみました。写真は製氷海岸の海。白くなっているところは全てサンゴです。

 

いざ上陸!!!

 

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暑すぎィ!!!!!

この日の気温は30℃でした。出発した時の東京の気温が16℃だったので、14℃の気温差があります。ありすぎだわ。常夏じゃねえか。

 

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そしてカンカン照りの真夏日………かと思えば急にスコールが降ったりします。折り畳み傘必須ですね。スコールなので5〜10分で止みます。

さすが亜熱帯気候の小笠原。本土では考えられない環境を誇っています。もはやここ日本じゃねえよ…。

 

宿にチェックインし、用意をしてまずは最初のポイントに車で向かいます。

 

境浦海岸

 

まずは境浦海岸と呼ばれる海岸に到着しました。ここは海域公園区域なので、採集はできません。基本的にはシュノーケリング水中写真を撮ることがメインとなります。

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湾の中央に見えるのは、太平洋戦争時にアメリカ軍の魚雷を受け、座礁した貨物船の濱江丸(ひんこうまる)。現在は戦争遺跡かつ漁礁としての役目を果たしており、シュノーケリングしつつその朽ち果てた船と群がる魚たちを見て楽しむことができます。

 

早速潜ってみました。

 

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海底の風景としては白砂に、サンゴがまばらに存在するような形でした。いつも潜る神奈川の海は海底が岩盤で、サンゴはあまりないのでとても新鮮な光景です。

 

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少し泳ぐと、先ほどの沈没船があるところに辿り着きます。ボロボロになった船に沢山のサンゴが宿り、その周りを色彩豊かな熱帯魚たちが泳いでる風景はディストピア感がすごいです。

 

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ロクセンスズメダイ(Abudefduf sexfasciatus )とミツボシクロスズメダイ(Dascyllus trimaculatus)。

人馴れしているのか、近づいても全く逃げないどころか、自分から寄ってきます。餌付けされてるのかな?

 

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イボハナヤサイサンゴに身を寄せるトゲチョウチョウウオyg (Chaetodon auriga)と、船首の部分の写真。父島の海では浅いエリアにこのサンゴがとても多く、数々の熱帯魚たちが隠れ家としています。

 

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ネムリブカ(Triaenodon obesus)。普通にその辺を泳いでいます。初めてみると少しビックリするかも。

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ウミヅキチョウチョウウオ(Chaetodon bennetti)はかなり多いです。稀に幼魚サイズがいるけど、だいたいサンゴの中に隠れてしまいます。

 

ある程度泳いだあと、別のポイントへ移動。ここはあまり珍しい魚があるかと言われるとそうではありませんでした。

 

普通区域海岸

車で移動して、別の場所でも潜りました。ここは普通区域なので採集OK。

網を持って潜ります。

 

{結果}
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キリンミノ(Dendrochirus zebra)

カンモンハタ(Epinephelus merra)

 

うーーーーん…………って感じでした。

ここも思ったより魚が少ない…というか魚自体はいるのですが、成魚サイズが多い&追い込む岩場がないという感じであまり成果は振るいませんでした。

あと気になったのはとにかくサンゴが真っ白。海水温が上がりすぎると共生藻がサンゴを離れてしまい、白化して死んでしまいますが、予想以上に父島の海はサンゴの白化が進んでいるようでした。なのでチョウチョウウオは全然いませんでしたね。

 

カンモンハタはKくんが泳ぎ釣りで釣りました。餌は船内で買ったおつまみの貝。

 

夜釣り&散歩

 

宿に帰ってきてからは少し夜釣りをしました。

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とある三浦のアングラーくんが釣ったマダラハタ(Epinephelus polyphekadion )。夜釣りは残念ながらこれ以上アタリは無し………。

 

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外来種アフリカマイマイ(Epinephelus polyphekadion )と、固有種のオガサワラヤモリ

(Lepidodactylus lugubris)。どちらも夜の街中で普通に見られます。写真では撮っていませんが、海岸には特別天然記念物であるムラサキオカヤドカリ(Coenobita purpureus)なんかもいました。

 

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現在地って検索するとこんなスクショが撮れるよ。友達に送って驚かせてみよう。

 

次編に続く………。

小笠原遠征を振り返る 1日目

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こんにちは、ゆっきーです。

 

久しぶりのブログ更新となりました。

最後に更新した記事(コマンドライン引数に関する記事)が確か8/21とか、そこから今まで何をやってたのかと言うと、まあ大体とITとでした。なんという海だらけの毎日。全然プログラミングに関する勉強が進んでいないじゃないか(憤怒)

 

あとはなんか死ぬほどスマブラをやり込んでました。へっぽこスマブラーなのでメインキャラに据えてるスネークの世界戦闘力が770万から上がりません。

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大体対策してないキャラと当たると詰む。

あとネスリュカきらい💢ネスに至っては何故この前のアプデで強化されてしまったのかこれもうわかんねぇな。

 

さて、今回久しぶりのブログ更新ということで、昨日まで行っていた小笠原諸島・父島での遠征のことについて書こうと思います。と同時に、このブログで小笠原遠征の記事を全て書いたところで、学生の身としてのアクアリストの活動に終止符を打ちたいと思います。

大学4年間、最後の活動場所が小笠原なんてフィナーレとしては非常に贅沢で相応しいと思います。

 

小笠原遠征 1日目

 

実は大学の友人2人と、僕を含む3人で小笠原諸島への遠征を計画していました。言い出しっぺは僕で、小笠原に決めた理由としては「大学1年で大島、2年で式根島、3年で八丈島って行ったし、最後の4年は小笠原に決まってるよなぁ!?」という非常に短絡的な理由で決めました。

ほぼ僕の独断です。付き合ってくれた2人には本当に感謝してます。

 

あとはやっぱり大学を卒業する前に小笠原の固有種である野生のユウゼンをひと目見てみたかった、というのがあります。………実はもう違う島でユウゼン自体は見てるんだけど、やっぱり神宿る島と言われる小笠原の青い海で、悠々自適に泳いでるユウゼンがどうしても見てみたかったですね。

 

コロナでどうなるかわからないまま時は過ぎ、船の搭乗券と宿を予約し、PCR検査もしっかり受けて陰性と診断され、そしてついに出発当日になりました。

 

10月16日金曜日、朝9時に東京・竹芝桟橋に集合しました。

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客船ターミナルのマスト、島に行く人には見慣れた光景ですね。

 

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荷物を置き、搭乗手続きをして乗船のタイミングを待ちます。

 

今更ですが、小笠原諸島に行く手段は基本です。竹芝桟橋から出ている大型客船「おがさわら丸」に乗り込み、片道24時間、距離にして約1000kmのウルトラ長旅を乗り越えないと辿りつきません。

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停泊中のおがさわら丸に乗り込みます。

 

今回予約した席は二等寝台という簡易的なベッドルームです。薄手のマットレスと掛け布団、枕だけが置いてあるエコノミーベッドですね。正直寝心地はあんまり良くないです笑

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1つの区画に最大4人が寝ることができます。

 

本当はこの更に下に二等和室という少し安いグレードの席もありますが、24時間の船旅で固い床で寝続けるのはただただしんどいだけなので、もし小笠原に行く方でお金にある程度余裕がある方は二等寝台以上の席を予約することをお勧めします。

 

メンバー紹介

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僕(😇)  

小笠原遠征を決めた張本人(元凶)。目標は普通区域でのユウゼン採集でした。

 

とある三浦のアングラーくん(😊)  

小笠原に備えてえげつないほどの装備を整えてきた釣り人。目標はオフショアでの10kgオーバーのカンパチだそうです。

 

Kくん(😎)

GoProを携えた採集家。伊豆で無双する人。目標は同じく普通地域でのユウゼン採集。

 

船内設備の紹介

24時間の船旅ということもあり、線内の設備はかなり充実しています。


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船内レストラン「Chichi-jima」

朝昼晩と、決まった時間に食事をすることができます。値段は少し高め。

 

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自販機&調理コーナー

飲料や軽食、カップ麺の自販機と、電子レンジや給湯器が置いてあります。竹芝桟橋前のコンビニでお弁当などを買っても温められるので、余裕のある人は買っておくといいかもしれません。

 

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売店「ショップドルフィン」

食べ物飲み物、本や雑誌に船内限定グッズなど色々なものが揃う売店

 


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展望ラウンジ「Haha-jima」

展望デッキからの眺めを見ながら軽食がとれるラウンジ。密を避けるためか、席は少なめに設定されており、行った時は大体座る場所がありませんでした。

 

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展望デッキ

おがさわら丸の屋上的な場所。航行中の眺めを楽しむことができます。海が荒れてたりすると安全のために閉鎖されたりする。

 

出航

時刻は午前11時。

出船の合図の音が鳴り、我々が乗り込んだおがさわら丸は、遙か1000km先に浮かぶ父島に向けて出発しました。

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東京港を離れて行きます。乾杯。

 

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船は東京湾をひたすら南下していきます。写真は三浦半島観音崎

 

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東京湾から出ると電波は途端に無くなります。まだまだ先は長いです。

そして湾内から外洋に出た途端に波が強くなり、船がめちゃくちゃに揺れます。僕はこの時点で船酔いし、ダウンしてました。

 

行きも帰りも船内では寝ながらアイカツ見てた気がする。

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アイカツはいいぞ。

 

次編に続く…

日時を取得してみよう(Java)

こんにちは、ゆっきーです。

 

前回、前々回と続いた採集関係の記事とは変わり、今回はまたまた技術の話になります。

 

 

日時を取得してみよう。

iPhoneのアプリ(ゲームでも何でもいいですが)なんかを使っているときに、よく見るとアプリ内で現在時刻がや日時が表示されていたりするのを見かけたりすると思います。

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例を挙げるとすると、このアプリはWindyという時間/日にちごとの風向き・気温・天気などを確認できるアプリです

これひとつで海況を瞬時に確認できるので、我々採集家にはもはや必須と言っていいアプリの一つですが、時間ごとの予報を出すためにこのアプリ内でももちろん日時の取得がプログラムで行われています

 

Javaでは、とあるクラスを用いて日時を取得することができます。3つあるのでひとつずつ勉強してみました。

 

日時の取得クラス① Dateクラス

 

Dateクラスは、初期のJava(JDK1.0)から使われているクラスです。

 

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Dateクラスのインスタンスで日時を取得し、出力します。

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「日曜日 8月16日 23時0分9秒 2020年」と、現在の日時が取得されました。

 

さらにここからDateFormatクラスを用いると、Dateクラス内から指定した情報を取り出すことができます。

DateFormatクラスは前回時計アプリの開発の記事で触れました。今回も使ってみます。

yukki-yuzen666.hatenablog.com

yukki-yuzen666.hatenablog.com

 

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例えば日付であればDateFormat.getDateInstance()、時間であればDateFormat.getTimeInstanceと、取得したい情報を指定し出力します。こんな感じでnew演算子以外でインスタンスを作るクラスがあります。

 

また、DateFormatクラスを使うのであればjava.textパッケージをインポートする必要があります。

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こんな感じで個別に取得した情報を取り出せます。

 

 

日時の取得クラス② Calendarクラス

dateクラスですが、JDK1.1以降ではこれらに変わってCalendarクラスと呼ばれるクラスが導入されました。Dateクラスに対して細かに日時操作を行うことができるので、現在ではDateクラスはあまり使われないそうです。

 

Calenderクラスを使ってみましょう。

Calenderクラスをそのまま使うとやたらめったら長いデータが出力されて何が何だかわからなくなってしまうので、getメソッドを用いて年月日、時分秒を取得してみます。

 

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なかなか書くのが大変だった。

 

こんな感じでgetメソッドを用いて、細かく情報を指定し出力します。

 

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かなり細分化して日時が取得できました。

 

日時の取得③ java.timeパッケージ

細かい日時操作がCalendarクラスで行えることはわかりましたが、いかんせんやっぱりコードが長くて書くのがダルいなかなか大変ですね………。

 

そこでJDK1.8から登場したjava.timeパッケージに属するクラスで、さらに効率的に日時の処理を行うことができます。

 

たとえば時、分、秒を取得する場合、ZonedDateTimeやLocalTimeクラスなどを使いますが、これのすごいところはナノ秒というとても細かい単位で時間が取得できることです。ナノ秒って10億分の1ですよ。便利すぎますね。

 

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かなり短いコードで時間を取得できました。

もちろんメソッドを変えることで年月日、曜日も取得することができます。

 

 

というわけで、さまざまなクラスやメソッドを用いて、現在日時を取得する方法について勉強をしてみました。将来アプリ開発をするうえで、現在時刻を取得するという考え方は他の言語でも役に立つかと思います。

 

それでは。

マリーナの景色、上から見るか? 下から見るか?

こんばんは、ゆっきーです。

 

例によって今回も採集に関する内容ですが、執筆にあたって少し違う趣旨で書いてみることにしました。

 

7/5(日) 神奈川県某マリーナ

 

岸壁採集、と銘打ってこの日も友人と共に採集に行きましたが、岸壁であって岸壁にあらず、今回はマリーナと呼ばれる場所で採集を行いました。

マリーナとは何かというと、ヨットや小型ボートなどのプレジャーボートを係留しておく港湾施設のことです。海面の上に区域ごとに分けられるように桟橋を浮かべ、レジャー用の船を大量に係留させられるような作りになっています。

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こんな感じの場所ですね。(画像はイメージ)

 

このマリーナですが、場所によってはなるべく多くの船を係留できるようにかなり複雑な形で桟橋が浮かべられているような場所もあります。そこに海流の当たり具合風向きなどの地形的要因が上手く加わることにより、日によっては大量の流れ藻を掬うことができたりします。

前回の記事でも書いたとおり、初夏の岸壁採集は流れ藻の有無が肝心なので、地図を見て、当たりの場所外れの場所を見極めることが大切です。

 

………………なんてご大層なことを言いましたが、そもそもマリーナは、管理者と契約し、自身の船を係留させている人しか入れない、いわば関係者以外立ち入り禁止の場所なので、そもそも岸壁採集目的で入るのは不可能と言えるでしょう。無断で入るのは不法侵入に該当します。

ある程度黙認されている場所もあるようですが、基本的にはやめた方がいいでしょうね。

 

…………え?なんでじゃあお前はマリーナで堂々と採集できてるんだよ。無断侵入してるんじゃないのかよ!

 

って思った方もいるでしょう。

 

私の大学の友人にとある三浦のアングラー(@lurefishing1012)君という方がいまして、彼が神奈川県のとあるマリーナにプレジャーボートを停めているので、そこで採集する際は同行してもらう形でマリーナへお邪魔しています。

採集しつつたまに船の掃除とかの手伝いをしたり(この前は海鳥の死骸をどけるのを手伝った)しています。

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こんな感じですね。

 

この日はちょうど4人で流れ藻の魚をとりに行こうという話になり、彼が「うちの船が泊まってるマリーナに流れ藻たくさんあるよ」と教えてくれたのでそれなら行ってみよう、ということになりました。

 

採集結果

前日にかなり強めの南風が吹いてたのもあり、ありえない数の流れ藻がありました。

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ハナオコゼ Histrio histrio

もはや定番と化した流れ藻ファミリーの一員ですが、今回も例に漏れずたくさん採集できました。捕まえた他の魚を片っ端から丸呑みするので、バケツに入れる際は隔離が必要になります。

 

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ホソトビウオ Cypselurus hiraii 

アゴ出汁で有名なトビウオの、幼魚期の姿です。この種に限らず、ツクシトビウオやザカトビウオなど様々なトビウオの幼魚たちを採集できるのも、初夏の岸壁採集の楽しみとも言えますね。

 

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シイラ(左)   Coryphaena hippurus

ルアーゲームの代表的な釣り物のシイラですが、外洋で力強く泳いでる前はこんな姿をして波の少ない漁港やマリーナ内で泳いでいます。

成魚に負けずこちらもそこそこ遊泳速度が速く、うまく掬い上げるにはちょっとした工夫が必要です。

 

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イスズミ Kyphosus vaigiensis

本州ではよく見られる魚です。別名がウンコタレ、ババタレ、クソッタレと散々な呼び方をされていますが、釣り上げられた時にすぐ糞をするのが名前の由来らしいです。

 

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イシガキダイ Oplegnathus punctatus

「1匹いたら100匹いると思え」と言われる生き物がいますが、初夏の岸壁では彼らが該当するでしょう。何にも無いところを覗いてみても健気に泳いでいます。

 

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アミモンガラ Canthidermis maculata

成魚の姿が特徴的なモンガラカワハギの一種です。網を向けてもあんまり逃げないのでとても捕まえやすい。

モンガラカワハギ科の中ではかなり広い生息範囲を持つようですね。

 

マリーナの強みですが、漁港のように外周が陸、真ん中が海、みたいな構造ではなく、養殖生簀のように海面を覆うように敷かれているので「あそこの流れ藻届かないなぁ……」というのがほとんどありません。届かなければ桟橋の上をちょっと移動すれば流れ藻を叩くことができます。

なおかつ桟橋は海に浮いているので、干潮だろうが満潮だろうが高低差関係なく網を伸ばせます。大潮の干潮で、漁港から海面が遠すぎて流れ藻に網が届かないなんてことは一切なし。なんならもう漁港行かなくていいんじゃないかな、うん。

 

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そしてこんな珍客も。

色彩変異型のハナオコゼです。真っ黒。

 

さて、こんな感じで表層に流れ藻があれば多様な種を見ることができるマリーナですが、海中の中はどうなっているんでしょうか?

 

というわけで潜ってみました。

 

マリーナで潜るなんてなんて危ない行為をしてるんだ!迷惑だろ!

って思う人も多いと思います。

 

8/9 神奈川県某マリーナ奥 湾内

 

まあ流石にマリーナからドボンと飛び込んで潜るのはしません。船あるし、危ないですし。

一応友人に聞いたら船舶関係者は船のメンテナンス(特に船底のフジツボ剥がし)等で潜る人もいるらしいので、許可を得た上で関係者の立ち合いの元マリーナで潜るのはまあ大丈夫なんじゃないでしょうか。もちろん常識の範囲内での話です。

 

実はこのマリーナ、磯に囲まれるようにして作られています。マリーナには入らず外周の磯を歩いて奥へ向かっていくと穏やかな湾になってる場所があります。

ここは浜とマリーナが岩で区切られてるような地形をしてるので、ここで潜ればある程度海の中の様子もわかるということです。

 

この日も、とある三浦のアングラー君と一緒に潜ってみました。

 

採集結果

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マツダイ Lobotes surinamensis

海面を横向きに浮くように泳ぐのが特徴です。枯れ葉に擬態してよく漁港とかに浮いていますが、今回は普通に海の中から網に入れました。

 

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シマハギ Acanthurus triostegus

熱帯地方の海のサンゴ礁で群れで泳いでるイメージが強いこの魚ですが、夏場なら関東近辺の海でも幼魚を見ることができます。見た目から英名でConvict(囚人)って呼ばれてるらしいです。

 

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モンツキハギ Acanthurus olivaceus

黄色い体色が特徴的なハギ(ニザダイ科)の仲間です。成魚は黒い体色に、エラのあたりに赤い線が入る見た目をしており、幼魚期とは姿が異なります。明るい黄色なので岩だらけの神奈川の海の中では映える色をしています。

 

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サザナミフグ Arothron hispidus

タピオカ」の愛称で採集家からは親しまれてますね。体を丸めて浮くことで木の実に擬態してるそうです。かわいい。

 

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オヤビッチャ(左)   Abudefduf vaigiensis

よくいるやつ。食べると美味しい。

(雑ですみません)

 

こんな感じでした。

別にマリーナだから特別、というわけでもなく、海中の景色はよくある神奈川の岩と海草が点在してるような感じでしたね。

チョウチョウウオナミチョウしかいませんでした。別の場所ではたくさんセグロチョウチョウウオが出ていたそうで、羨ましいですね。

 

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とある三浦のアングラーくんは初めてナミチョウを捕まえてました。おめでとう🎉🎉🎉

 

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特にこの子を捕まえることができたのが嬉しかったですね。前にも書いた通り私は素潜り採集のセンスは1ミリもないのでうまく岩場に追い込むのは苦労しました。

ちょうど斜めになってる亀裂に立て篭もったので左右に網の先端を差し込みガチャガチャやったら驚いて網の中に入ってきました。戦略が光りましたね。

 

というわけで今回はとあるマリーナの様子を、海の上と下から見てみました。

 

本当は伊豆に野宿してでも行きたいくらい採集のモチベは高いですが、コロナ第二波のせいでそれも叶わなさそうです、辛い。

そんな中でも行ってる人は行ってるしいいんじゃないかなとも思いますけど、やっぱり少し気は引けてしまいますよね。

あとは10月にとある計画を立てているため、何がなんでも今は自分がコロナに感染するわけにはいきません。これを達成できないと学生生活の中できっと深い後悔を作ることになりそう…。

 

しばらくはなるべく近い神奈川で定期的に潜っていこうかと思います。

それでは。