生き物と技術のお話

主に海についてや勉強してること、日々の独り言までいろいろなことを書きます。

小笠原遠征を振り返る 最終日

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こんにちは、ゆっきーです。

 

ブログ更新までにとんでもない時間が空いてしまいました。

いやなんというか2ヶ月色々ありすぎて本当に記事更新までに手が全く回らなかった。ザ•激動の2ヶ月間でしたね。毎日が忙しくて仕方なかった気がします。

思い返してみると、この2ヶ月やってたことといえば卒業研究のサンプル解剖や基本情報技術者試験の勉強やスマブラやDNA抽出やスマブラやゼミ発表用のスライド作成や内定者懇親会やスマブラや部屋の掃除やスマブラだったりと本当に多忙な日々だったことが思い出せます。いやー忙しかった忙しかった。

え?スマブラが大半占めてる?なんのことだかさっぱり………。

 

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ちなみにセフィロス追加のアプデ後にオンライン潜ったら世界戦闘力857万まで行って止まりました。860万帯はあまりにもレベル高すぎて勝てないしマッチングはドンキーコングセフィロスガノンドロフとしか当たらないし挙句の果てにはスマブラをやり込みすぎたせいか大学の同期から対戦拒否される始末。俺がなにをしたっていうんだ。

 

というわけでスマ…いや、卒業研究とか色々あって全くブログに触ることのない日々が続いてしまっていたので、2020年も終わる今日、小笠原遠征に関しての記事をしっかり更新し、年明けを迎えたいと思います。

 

あ、ちなみにスマブラばっかりやってるように見えるけど卒業研究もガチで忙しかったです。自分、研究テーマが二枚貝に関する研究なんですけど、検体数が多くて処理がひたすら大変でした。研究室の同期達が扱ってるサンプル(魚とか細菌とか)の数が大体平均20〜30個体くらいなのに対して二枚貝のサンプル250個体ってなんやねん、多すぎや。

ほとんど毎日研究室に通ってたような気がします。たまーにやることなくて行かなくていい日があったりガチの腰痛で家で休んでた時もありましたが、とにかく研究室に通い詰めて研究対象の二枚貝をボコボコにしてました。誰でもいいから君は頑張ったと褒め讃えてくれ。ついでにTwitterのプロフィールにAma◯onの欲しい物リストとか貼っておくから誰か買ってくれてもいいんだよ、買っていいんだよ、買ってよ、買え、買えっつってんだろ

 

というわけで本題に入りましょう。

 

小笠原遠征 最終日

 

宮の浜

 

この日は朝から宮の浜で素潜り。前日釣りをしていたとある三浦のアングラー君も引き連れて、再度たくさんの魚を見に行きました。

 

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ツノダシ(Zanclus cornutus)とキイロハギ(Zebrasoma flavescens)、もはや小笠原の海ではお馴染みの魚です。

 

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モンツキハギ成魚(Acanthurus olivaceus)

幼魚は成魚と違い、真っ黄色の体色をしています。夏〜秋くらいまでなら神奈川の海でも幼魚がたくさん確認できる種です。

 

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フエヤッコダイ(Forcipiger flavissimus)

写真がブレブレ……。

こう見えてチョウチョウウオの仲間。たまに幼魚が伊豆とかでも見られるそうです。細長い口は岩とかの隙間にくっついた餌を食べるのに適してるそう。

あと何故か自然界の個体はかなりの確率で白点がついてるそうです。

 

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タテジマキンチャクダイ(Pomacanthus imperator)

個人的ベストショット。父島の海には結構な数こいつが泳いでます。幼魚は成魚と違って🌀みたいな模様をしてるそう。

 

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ベニゴンベ(Neocirrhites armatus )

イボハナヤサイサンゴの中に引きこもって永遠に出てこないヤツ。写真を撮るのも一苦労でした。こいつも比較的父島には多いです。

生きてるベニゴンベの全体像を確認したかったらすみだ水族館で飼われてる個体がお勧めです。どうやって捕まえたんだろう………。

 

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友人が撮ったユウゼン。すごい浅場にいたそうです。見たかった。

 

今回初めて水中写真に挑戦してみたわけですが、まあ難しくてビックリしました。

キューバダイビングみたいにある程度身体を安定させて撮るわけではなく、素潜りで肺活量と身体の位置と魚との距離感を考えて撮らなきゃいけないのでなかなか撮影には苦労しましたね。

あと遊泳力の速い魚。特にベラ。なんだお前らは、網じゃなくてカメラ構えてるだけなのにF1マシンみたいなスピードで逃げやがって。お陰でホクトベラとかシマタレクチベラの写真は全部ブレててなにを写してるのかわからなかったのでお蔵入りにしました。多分あれはハンディカメラとかじゃなくて炊飯器みたいな大きさしたゴツい高性能カメラとかじゃないとまともに撮れない。絶対。

 

とはいえ初挑戦の水中撮影、なかなか楽しめました。撮影ポジションの位置どりとかいろいろ考えながらやるところは素潜り採集と似通った何かを感じます。来年から撮影勢になるぜ!なんて撮影してる時は考えたりしましたけど、まあ普通に来年も採集してるんだろうな、うん。

 

観光

 

その後宿に戻って色々片付けを終えたあと、周辺施設を観たりお土産を買うために街へ繰り出しました。

 

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最初に小笠原海洋センターに行きました。ここは鯨類ウミガメに関する展示が豊富でした。

島に来てウミガメの魅力(味)の虜になってしまったので見学中は常に腹が減って仕方がなかったです。

 

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次に小笠原水産センターに行きました。名前が似てる。

中には小規模ながら水族館がありました。小笠原で見られる魚は一通りいたのかな?

 

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特に印象的だったのがこのアカバ(アカハタ)の歯磨き。歯ブラシを近づけると個体によっては口を開けて歯ブラシを突っ込ませてくれます。そのまま歯ブラシを動かすと満足そうな表情。なんだろう、彼らは何を考えて生きているんだろうか。生命って不思議ですね。

 

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メインストリートのお店にはお土産がたくさん売ってました。出船まで時間がたくさんあるとはいえ、迷いますね。

 

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特に印象的だったのがこの和紙っ魚(わしっこ)というお店。和紙で作られた魚が泳ぐ店です。しかも全部クオリティが高いし何より手作り。素晴らしいですね。

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GoToトラベルのクーポンが使えました。神。

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筆者はユウゼンとフエヤッコダイを買いました。部屋に飾って楽しんでます。たまに飼ってる猫がおもちゃだと思って攻撃を仕掛けに来ますが全力で阻止してます。

 

さて、ひとしきり観光し終えると、寂しいですが出港の時間が近づいてきます。

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手続きを終え、出船直前のおがさわら丸に乗り込んだ後、デッキに出てみました。

港にはお見送りの人たちでいっぱい。本土から何キロも離れてる島だからこそ、こういう光景が見られるのかもしれないですね。

出港のセレモニーが行われたあと、帰路につく客を乗せたおがさわら丸が父島から離れていきます。

またここから、24時間の船旅の始まりです。

 

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おがさわら丸と並走するように、小型船が途中までお見送りに来てくれます。

中には飛び込みで見送ってくれる船も。

 

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最後は小笠原観光の船が見送ってくれたところでフィナーレです。

ここからはまた東京まで1000kmの長旅、行きと同じく船酔いしてまた船内で爆睡してました。

 

翌日

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デッキからの景色。自分たちが昨日まで見ていた小笠原の雄大な自然はもうそこにはなく、燻んだ色の海と無機質な高層ビルが乱立していました。

あぁ〜帰ってきてしまったのか〜って思ったけど、何故かこの都会の景色も嫌いになれないんですよね。

 

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レインボーブリッジの下を通過します。

父島から東京までの船旅のゴールテープみたいなものでしょうか、ここを通過すれば間も無く竹芝桟橋埠頭に入港します。

 

いかがでしたでしょうか。

片道24時間の長い船旅、約1週間近い滞在期間を設けておかないと行けないような、そんな秘境の島。学生最後の年に行けて本当に良かったと思います。

今後社会人になって仕事が忙しくなると、もうなどと行くことのできなくなる場所に変わるかもしれません。いずれ小笠原諸島に空港ができればもう少しアクセスしやすくなるのかもしれませんが、実現するのは何十年も先でしょう。ですが、このアクセスのし辛さこそが、父島が世界遺産とまで言われる秘境の島となっている所以でしょう。そう思うと、なんとなく複雑な気持ちになりますね。

 

小笠原の海に潜って思ったこととしては、おそらく採集には向かない、ということです。

アクセスできる海域は基本的に保護区域が大半を占めてますし、普通区域での採集はガレ場サンゴだったり成魚サイズばかりと、条件的にどうしても難易度が高くなる。

もし今後父島での採集をお考えの方は、本州や沖縄、伊豆七島などの離島でひたすら腕を上げてから向かうことをお勧めします。でないと私のようにほぼ成果なしで終わってしまいますし、往復の料金も決して安くはありません。

しかし、父島は決して採集だけが魅力ではありません。たまには網を置いてカメラ片手に保護区域で潜ったり、それ以外にも山林地帯を探索したり戦争遺跡を観たり美味しいものを食べたりと、非日常に浸れる要素は山ほどあります。

 

一介のアクアリストとして、父島観光は強くお勧めします。殺伐とした毎日からたまには目を逸らして、都会から1000kmも離れた島、海にしかない何かを、是非感じ取りに行って頂ければ幸いです。

 

今年も一年間お疲れ様でした。新型感染症の流行により色々な方が大変な生活をされていたと思います。

自分も就活や卒論が並行してひたすらにしんどくて大変な一年でしたが、今回の小笠原遠征のように楽しむ時は人生の中で一番楽しめた一年でもありました。

 

皆様良いお年をお過ごしください。